世界的大富豪と結婚した芸妓:お雪

1901年、京都
アメリカの大富豪ジョン・P・モルガンの
甥:ジョージ・モルガンは芸妓をしていたお雪と出会う
美しい踊りや細やかな気配りに惹かれたジョージは、
その日にプロポーズするも、お雪は断った
その後、ジョージは4年に渡って来日して、プロポーズを続けた
熱意が伝わり、世界的大富豪と芸妓の玉の輿婚が成立
そのニュースは世界中を駆け巡った
 
プロポーズを断っていたのは、お雪には心に決めた男性がいたから
その男性は、京都帝大生の川上俊介
お雪は、川上を献身的に支え、結婚を見据えていた
ジョージの熱烈なプロポーズに困り果てたお雪は、
断る方法を友人の牧野省三に相談
津川雅彦の祖父で、日本映画の父と言われた人物
牧野は、ジョージに諦めてもらうために見受け金を吹っ掛ける案を提案
牧野と相談した金額は、4万円、今の価値で8億円相当
 
「4万円いただければあなたと結婚します」
諦めるかと思いきや「もちろんお支払いします」
ジョージはあっさりと支払ってしまった
これで後には引けなくなったお雪は、結婚を快諾した
 
1907年、2人はフランスへ移住
世界的大富豪の妻としてパリの社交界にデビュー
1915年、ジョージが心臓麻痺で他界
結婚から11年目のことだった
その後、第二次世界大戦が勃発
お雪は、一通の手紙をモルガン一族に送った
“京都を爆撃しないでほしい”と
この懇願が伝わったかわからないが、戦後の祇園では、
お雪のおかげで京都は助かったと語り継がれている

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