Category Archives: 言葉/語源/由来

●腕の悪い医者のことをヤブ医者というようになったワケ
明治大学 小野正弘教授によると
諸説あるが、ヤブ医者の語源は、兵庫県の養父市からきている
その養父市に、ヤブ医者のモデルがいたと言われている
その医者が、江戸時代にいた長嶋的庵
長嶋的庵は、名医だった
 
●元々 ヤブ医者は腕の悪い医者ではなく、名医を指す言葉だった
長嶋的庵は、他の医者がさじを投げた病人も治してしまうほどの名医だった
養父には凄く腕のいい医者がいるという評判は、
江戸にも伝わり、徳川綱吉の耳にも入った
ただの村医者から将軍家のお抱え医者に大出世
そのことは瞬く間に知れ渡り、
的庵のことを世間では養父医者と呼ぶようになった
 
当時、長嶋的庵の下には、医学を学びに多くの弟子が集まった
そして弟子たちも立派な医者になったことで
養父医者の評判はうなぎのぼり
名声が上がれば上がるほど、養父医者の弟子を装う偽医者が続出
それによって、養父医者の評判が急落
現在の意味となる養父医者=腕の悪い医者となってしまった

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●○○人と○○名 人数の数え方の違い
 
個人を特定できない場合は、○○人
個人を特定できる場合は、○○名
 
そもそも日本では人数を数える場合、
個人を特定できるか できないかに関わらず「○○人」を使っていた
「○○名」が使われるようになったのは、明治時代から
陸軍をはじめとする軍隊で使い始められたと考えられている
明治5年、明治政府は壬申戸籍という戸籍を作る
国民一人一人の名前、年齢、住所を把握するため
壬申戸籍をもとに満20歳の男性に徴兵検査を義務付けた
検査に合格した人は、軍人となった
明治になって創設された陸軍は、個人が特定できる組織
江戸時代までの古い組織と区別するため陸軍は、
人の数え方を「人」ではない数え方にわざわざ変えたと考えられる
個人が特定できることから名前の「名」からとった「○○名」という数え方に

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風邪の場合は、風邪をひくという
●風邪にかかると言わないワケ
インフルエンザにかかるを漢字で書くと「罹る」
罹るは、病気になるという意味
インフルエンザ以外にも
喘息にかかる、肺炎にかかる、花粉症にかかる
風邪は、元々 病気ではなかった
風邪は、咳、熱、鼻水の状態を持っているときに使う言葉だった
昔からあまりにも多くの人が、
体調が悪くなった時に「風邪をひく」と言っていたので
「かぜ症候群」という病気になった
 
●風邪をひくと言葉が使われるようになったのは、平安時代から
平安時代中期、京の都では、咳や熱などで体調を悪くする人が続出
それによって多くの人が命を落とした
それは平安時代に流行した家の造りにある
奈良時代は敵の侵入を防ぐために窓が少なく壁で全面を覆っていたが、
平安時代になると日本の四季を感じるために庭を造り、
部屋と外を仕切る壁が無くした
これが原因で風が直接体にあたり、体調を悪くする人が続出
風を体に引き込むと体調を崩すことから、
「風をひく」という言葉が生まれた
「風をひく」という言葉は、貴族から庶民に伝わり、
体に悪い影響を及ぼす風を邪気と考え、
風に邪気の邪をあてて「風邪」と呼ぶようになった

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●「了解しました」と「承知しました」の違い
 
「了解しました」は、目上の人が目下の人に使う「分かりました」
「承知しました」は、目下の人が目上の人に使う「分かりました」
 
了→終わらせる、解→理解する
了解しましたは、話を理解して終わらせるという意味
終わらせる権限があるのは、目上の人
 
承るは、聞くの謙譲語
謙譲語とは、自分を下に下げる表現
承知しましたは、目下から目上に使う

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●卵と玉子の違い
卵は、生物学的なたまごを指す場合に使う
玉子は、調理されたたまごを指す場合に使う
 
卵の漢字は、歴史が古く平安時代に生まれた
かまきりなどの生物は、木の枝に卵を産みつける
その様子が、象形文字になり現在の卵の形になった
 
玉子は、室町時代に生まれた
南蛮貿易がはじまり、ポルトガルから
カステラや鶏のたまごを使った料理が伝わった
そのたまご料理を食べてみたところあまりに美味しくて有り難がった
宝石という意味の玉を使い、
その玉から子が生まれることから玉子が使われるようになった
 
卵かけご飯は、卵を調理していないので卵を使用する
たまご焼きは、卵を調理しているので玉子焼きとなる
 
●「ひやひや」と「はらはら」の使い方の違い
「ひやひや」は、他社がやることを見て心配な時に使う
「はらはら」は、自分に来るかもしれない危険に対して使う
 
●「角(かど)」と「角(すみ)」の使い方の違い
「角(かど)」は、角を外側から見た場合に使う
「角(すみ)」は、角を内側から見た場合に使う

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●「こする」「なでる」「さする」の意味の違い
 
どの言葉も手を何かの対象物にあてて動かす様子を表す言葉
動かす力の入れ具合で3つの言葉を使い分けできる
 
力の入れ具合が強い順番が、
「こする」→「さする」→「なでる」
 
「こする」は、漢字で「擦る」と書く
「擦」には削り取るという意味がある
「擦る」は、削り取るほどの力で繰り返し動かすという意味
 
「さする」は、漢字で「摩る」と書く
「摩る」には摩擦を起こすという意味がある
摩擦を起こすだけの力で繰り返し動くという意味
 
「なでる」は、漢字で「撫でる」と書く
「撫でる」には、可愛がるという意味がある
愛おしいものを触る表現となる
「なでる」は、一方向に1回滑らせるだけ
 
●十分と充分の違い
十分は、物理的に満たされている状態
充分は、気持ちが満たされている状態
 
●天気と天候の違い
天気は、特定の日時の大気の状態
天候は、まとまった期間の大気の状態
気候は、天候よりも長い期間

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それまで「ん」という発音はあったかもしれないが、
日本語でも中国語でも表記する文字がなかった
 
それを発明したのが、弘法大師 空海
空海が学んだインドのサンスクリット語での
呪文を唱えるためには「ん」の発音ができないといけない
 
空海が作ったのは「阿吽」の「吽」
「吽」は「こう」と呼ばれていたが、
中国の文献に使われていないので
「吽」の発音を「ん」に改めた

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●酔いを表現する「べろんべろん」と「ぐでんぐでん」の違い
 
「べろんべろん」の語源は「へろへろ」
へろへろとは、立っていられないほど弱々しい様子を表している
擬態語の変化にはルールがある
より強調したい場合は、濁点をつけ、「ん」をつける
「へろへろ」を強調するために濁点をつけて「べろべろ」
さらに「ん」をつけて「べろんべろん」と変化していったと考えられる
 
立っていられない「へろへろ」を強調した「べろんべろん」は、
立ち上がれないほど酔っぱらっている様子を表している
「ぐでんぐでん」の語源は、「ぐだぐだ」
ぐだぐだとは、同じことを言い続けるという意味
「ぐだぐだ」が「ぐでぐで」に変化し、
「ぐでぐで」を強調し、「ん」をつけて「ぐでんぐでん」に
同じことを言い続ける「ぐだぐだ」を
強調した「ぐでんぐでん」は、
くだらないことを延々繰り返す酔っぱらっている状態を表している

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●おじやと雑炊の違い
おじやと雑炊の材料は、同じだが、1つだけ作業工程が異なる
おじやは、ご飯をそのまま鍋に入れるが、
雑炊は、ご飯を水で洗って、ぬめりをとってから鍋に入れる
 
●雑炊が誕生したのは戦国時代
戦の最中は、ゆっくり食事する暇がない
炊いたご飯を煮るとドロドロして食べるのに時間がかかる
そこでご飯を水で洗ってから煮ることで
サラサラと汁のようにかきこめると考案された
 
●雑炊は、元々増水と呼ばれていた
増水は、水分を増した料理として増水と呼ばれていた
その後、野菜や肉、魚介を加えるようになり、
雑多なモノと炊くという意味で雑炊という字をあてるようになった
 
●おじやの「じや」は、ご飯を炊く音に由来
おじやが誕生したのは、室町時代
宮中に仕える女性は、「おにぎり」や「おひや」など
言葉の頭に「お」をつける独特な文化があった
おじやを作る時、ご飯が煮える音が
「じやじや」と聞こえたことから「おじや」と呼ばれるようになった

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●印鑑とハンコは、まったく違う
ハンコを使って押したモノを印影という
印影を役所や銀行に届け出をして登録した印影を印鑑という
なので印鑑を押すという表現は、間違っている
 
●ハンコを印鑑だと勘違いしている人が多いワケ
明治時代、印鑑登録制度が導入され、
実印の登録が全国の役所で始まった
すると多くの人が、印鑑という言葉を
よく耳にするようになり、ハンコと印鑑を混同してしまった
いつしかハンコ自体の事を印鑑と言うようになった
 
●ハンコは俗称、正式名称は印章
昔 中国でハンコの事を印や章と呼んでいた
ハンコが日本に伝わり、日本では
印と章を合わせて印章と呼ぶようになった
印章をハンコと呼ぶようになったのは、江戸時代
ハンコの由来は、浮世絵
浮世絵などの版画に使われた絵や文字を
彫られた木を版行(はんこう)と呼んでいた
同じ絵柄を何度も刷ることができる版行と
同じ印を押せる印章が似たような道具だったため
印章を次第にハンコと呼ぶようになった

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