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●セロハンテープとエンピツだけで受賞したノーベル賞
 
2010年、セロハンテープとエンピツだけでノーベル物理学賞を
受賞したイギリス マンチェスター大学のアンドレ・ガイム博士、
コンスタンチン・ノボセロフ博士
 
エンピツの主成分 黒鉛をセロハンテープに乗せ、
くっつけて剥がすを繰り返す
そのセロハンテープをシリコン基板に押し付け、ゆっくりと剥がす
このシリコン基板に残った薄い膜が、革新的な素材グラフェン
 
グラフェンとは、ダイヤモンドより硬く、この世に存在する最も薄い物質
折れ曲がるタッチパネルや太陽電池への応用が期待されている
 
グラフェンは、50年以上前から、その存在は予言され、
安定した精製方法が見つからなかった
2人はセロハンテープとエンピツだけで精製する方法を発見したことでノーベル賞を受賞した

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1700年代、フランス、
当時の戦争は、戦力と同じくらい情報戦が大切
ナポレオンは、口頭で指示を出し、
部下が鉛筆で書きとめることで
伝令のスピードを速くし、戦いは連戦連勝、破竹の勢い
すると黒鉛の産出国イギリスから黒鉛の輸出を止められる
黒鉛に硫黄を混ぜてかさ増しを試みたが、ポキポキ折れやすい
 
困ったナポレオンは、折れない芯を作るために
天才科学者二コラ=ジャック・コンテに命じる
気球を使った航空部隊や黒鉛で作る大砲を研究、
後の画材であるコンテもこの人物が語源
コンテは、大砲の弾と同様に黒鉛に
粘土を混ぜて焼き固め、折れない強い芯を作ることに成功
 
粘土を混ぜて焼き固める方法は、
現代でも使われている画期的な製法だった
 
1800年代のドイツでは、
芸術家や貴族に便利な鉛筆は大人気だった
あのベートーヴェンも鉛筆と楽譜を持ち歩き、
何かひらめいた時に、どんな場所でも書けるようにしていた
しかし高価で一般人は買えない
そこで六角形の形や長さを決めて大量生産し、
世界最古の鉛筆メーカー ファーバーカステル社が現代で使われる鉛筆を開発

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鉛筆の芯は、黒鉛で出来ている
黒鉛は石炭が火山活動で変化した塊
 
1550年代、イギリスで羊飼いが偶然発見し、
自分の羊に印をつけるために
黒鉛に羊の皮を巻いて紐で縛り使用された
 
羊飼いが見つけた黒鉛の噂を聞き付けたエリザベス1世は、
ヨーロッパ中に輸出し、
大儲けしたイギリスは、大国へと成長する
 
その後、鉛筆は形を変え、
オランダの商人が献上し、日本の徳川家康の下に渡る

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