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●唐揚げと竜田揚げには、明確な違いがある
鶏肉の印象が強い唐揚げだが、
食材やまぶす粉に決まりがなく、油で揚げたモノ全てを唐揚げという
そもそも日本では、鎌倉時代から油で揚げる調理方法があった
その食材は、野菜や魚介類がほとんどだった
 
●唐揚げ=鶏肉の揚げ物の印象が定着したワケ
昭和7年、銀座にある三笠会館が、
日本で初めて鶏肉を揚げた若鶏の唐揚げがメニュー化された
経営が芳しくなかった時、従業員に何か良い打開策はないかと相談した
1人のコックが、江戸時代に中国から伝わってきた精進料理で
豆腐を小さく切って揚げた料理があるのですが、ご存知ですか?
その豆腐を小さく切って揚げた料理の料理名が、唐揚げだった
コックたちは、新しい揚げ物を作ろうと、当時高価で珍しかった鶏肉を使うことに
鶏肉を揚げた揚げ物を、若鶏の唐揚げと名付けた
若鶏の唐揚げは、たちまち人気となり、
その後、全国に若鶏の唐揚げが広まっていき、
唐揚げ=鶏肉の揚げ物という印象が定着した
 
竜田揚げも食材に関しては、特に決まりはないが、2つの条件が必要となる
1、醤油、みりんで下味をつける
2、片栗粉をつけて揚げる
●竜田揚げは、軍艦 龍田で誕生した
龍田とは、1920年ころに活躍した軽巡洋艦
第一次大戦直後、戦争による食糧不足が深刻化
国から海軍に、安くて美味しい軍の料理を作るようにと命令が下った
海軍が目を付けたのが、当時とても安く手に入ったクジラ
しかし血合いが多いクジラ肉は、すぐに生臭くなる
そこで軍艦 龍田の料理長が開発した調理方法が、
醤油の風味、みりんのアルコールでクジラ肉の生臭さをとり、
さらに粘着性の強い片栗粉をまぶし揚げることで全体にしっかりとした衣をつける
この調理方法によって、クジラ肉の生臭さを感じさせない揚げ物に仕上げた
軍艦 龍田で誕生した揚げ物は、竜田揚げとして日本中に広まり、
次第にクジラ肉以外の食材が使われるようになった

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