勘違い/デマ」カテゴリーアーカイブ

うなぎ屋などでランク分けす際に使われる松竹梅
一般的には、松が特上、竹が上、梅が並の意味を表すが、
●本来、松竹梅にはランクの違いはない
 
歳寒三友という言葉がある
冬の松竹梅が描かれた画題
松は冬でも枯れない、竹は冬でも伸びる、梅は冬でも花を咲かせる
元々は中国の思想家たちの中で、清らかに生きる姿を表す象徴だった
 
●松竹梅は寿司屋の気遣いからランクの違いを表すようになった
もともと寿司は、特上、上、並でランクを分類していた
日本人の習性として並とは言いづらい
並と言いづらい人のために特上、上、並を松竹梅に置き換えた
いつしか松竹梅にランクがあるかのように広まった

(220)

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●お酒を飲む前に牛乳を飲むと酔いにくい、は間違い
 
飲酒前に牛乳を飲んでも酔いにくくならない
 
そもそも昔は、牛乳を飲むことで胃に膜がはられ、
アルコールの吸収が遅くなり、酔いにくくなると言われていた
 
確かに牛乳を飲むことで胃に薄い膜ができることもあるが、
最新の研究でその膜はすぐに剥がれることが分かっている
 
しかもアルコールのほとんどは、胃ではなく腸で吸収されるため
胃に膜ができたところで意味がない

(211)

●遠くを見ると視力が良くなる、は間違い
現在の常識では、遠くを見ても視力は良くならない
本やスマホなど近くのモノを見ると
眼の中の毛様体という筋肉に力を入れて収縮して、
常に緊張した状況で疲れてしまう
遠くを見ると収縮していた筋肉が伸びるので、
緊張がほぐれて楽になることから視力が良くなると考えられてきた
それは筋肉がほぐれて楽になっただけで、
近視、遠視、老眼が治るわけではない
 
●緑色のモノを見ると視力が良くなる、は間違い
緑の波長は、網膜にとって心地よいのでリラックス効果はある
しかしそれによって目が良くなるわけではない

(284)

脂肪を燃やすには、20分以上の運動が必要と言われてきたが、
●現在、脂肪燃焼と運動時間は関係ないと考えられている
 
脂肪を燃やすには、20分以上の運動が必要と勘違いされた理由は、
1970年代に厚生労働省が、健康のために必要な運動時間は
1日20分以上と提唱したのが、はじまり
 
1990年代のエアロビクス有酸素運動が流行ったあたりから
20分以上運動をしないと健康が維持されないが、
20分以上運動をしないと脂肪が燃焼されないに転じた
 
最新の研究では、運動開始直後から脂肪は燃焼することが分かっている

(178)

●1日に30品目食べるのが良い、は間違っている
 
1日に30品目食べるのが良い、とされていたが、
食品の数は関係ないことが分かった
 
「1日に30品目」が広まったきっかけは、
1985年、厚生労働省が、健康づくりのための食生活指針に
「1日30食品を目標に」と記載しため
食品に含まれる栄養素は、食品ごとにそれぞれ異なっており、
異なる食品から幅広く栄養を摂るべき、と当時は考えられていた
 
しかし、1日に30品目を摂取するとかなりカロリーオーバーになり、
肥満や生活習慣病につながる可能性があることが分かった
現在は、1日に15品目を摂取するがベスト

(159)

聖徳大学心理・福祉学部 心理学博士:山岡重行によると
血液型の性格判断の発祥は日本
1927年、お茶の水女子大学の古川竹二教授が、
親族11人を調査し発表した「血液型による気質の研究」が原点
A型:消極的、B型 O型:積極的、AB型:内面はA型 外面はB型
研究のきっかけは、B型に関する決めつけ
 
1900年ごろ、各国ごとに血液型の調査が行われ、
西洋人より東洋人の方がB型が多いことが判明
ゴリラなどの動物もB型が多く、
ドイツのE・フォン・デュンゲルン博士が
「B型が多い東洋人は、野蛮だ!」と心ない発表をした
それを知った古川教授は、B型であっても優れた部分はあると
証明しようと性格をよく知る親族11人の調査を開始
積極的か?消極的か?に分けたところ、
偶然にもA型は消極的、B型 O型は積極的という結果に
しかし親族にAB型あいなかったため、
その後、AB型を追加調査し、内面はA型、外面はB型と分析し、
血液型の性格判断を発表した
 
その50年後、1973年、古川教授の研究を
基にした能見正比古の「血液型人間学」が
発売されると血液型占いなどと呼ばれ、大ブームとなった
100年経った現在、その内容に科学的根拠は一切無いと考えられている

(617)

本州と九州を隔てる関門海峡に浮かぶ舟島(巌流島)
1612年、29歳の宮本武蔵と
細川藩剣術指南役、18歳の佐々木小次郎の決闘が行われた
 
定説によれば、
通常 刀の二尺四寸(70㎝)だが、
小次郎の刀は三尺(約90㎝)の長刀
長い刀を操り、必殺技 燕返しで相対した
武蔵は心理戦に持ち込み、
わざと遅れて島に到着、小次郎を苛立たせた
そして船の櫓を削った木刀を振り落とし、絶命させた
 
●武蔵は遅れず、小次郎よりも長い刀を用いて勝利した、という説がある
細川家にまつわる資料が展示されている八代市立博物館
そこには、小次郎を倒した木刀を武蔵自身が再現した木刀が保管されている
細川家 家老 松井寄之が「佐々木小次郎と決闘した時の木刀はどんな形をしていたか?」と武蔵に聞くと、武蔵は即座に作りましょうと、自分で削った渡した木刀と伝えられている
その長さは、四尺、127㎝
武蔵は、小次郎よりも40㎝も長い刀を使っていたことになる
武蔵の戦歴を息子 伊織が残した小倉碑文には、“両雄同時に相会し”と記されている
この石碑は、武蔵の死後ほどなくして建てられている
 
●巌流島の決闘の真相
さらに近年の研究で巌流島の決闘の真相が分かってきた
武蔵が晩年に身を寄せた細川家 家老 沼田延元の功績を記した書、 巌流島の決闘から60年後に書かれた「沼田家記」には、巌流島の決闘にふれた記述がある
 
“1対1の約束だったが、武蔵の弟子がひそかに島に来ていた。武蔵の一撃で小次郎は倒れるが、死に至らず、ほどなく息を吹き返した小次郎を武蔵の弟子たちが撲殺した”定説とされる吉川英治の宮本武蔵の元となった「二天記」が
巌流島の決闘から120年後に書かれている
それよりも早い沼田家記の方が、信憑性があるのではと考えられている

(616)

鈴鹿医療科学大学:長村洋一によると
うなぎと梅干しの相互作用で健康を害する要素は見当たらない
梅干を食べると評価液を分泌されるので、
むしろ一緒に食べた方が良い
 
●うなぎと梅干しの食べ合わせが悪いは、間違い
 
300年前から全国各地を回り、
薬を売り歩いていた富山の薬売り
彼らは薬を売るだけでなく、
健康のために注意すべき食べ合わせ表も配っていた
その食べ合わせ表には、迷信も含まれており
その間違った迷信のひとつが、うなぎと梅干だった

(232)

チョコレートを食べるとニキビができるとよく言われているが、
●チョコはニキビの原因ではない
 
ホルモンバランスが崩れて、ニキビができやすい時に
甘いチョコレートを欲しているだけ
 
これは因果関係の逆転
チョコを食べる→ニキビができる、ではなく
ニキビができそうな体調→チョコを食べたい、ということ
 
最近の良質なチョコは、カカオの濃度が高いので、
その中に入っている成分は、肌に良い成分
チョコを食べたからニキビができるという因果関係は成立しない

(241)

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