製造/工程/方法」カテゴリーアーカイブ

●タピオカは、無洗米を作るのに不可欠
 
タピオカは、芋のキャッサバの根茎から加工したでんぷんの固まり
 
無洗米は、米の表面についている ぬかの層を
あらかじめ取り除くことで洗わなくても良い米に仕上げたモノ
 
そこで使われるのが、タピオカでんぷん
タピオカでんぷんは、熱することで吸着剤となり、
米の表面を傷つけることなく、ぬか層を取り除く
 
米に傷がつかないので旨味成分が流出しない美味しいご飯になる

(147)

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1700年代、フランス、
当時の戦争は、戦力と同じくらい情報戦が大切
ナポレオンは、口頭で指示を出し、
部下が鉛筆で書きとめることで
伝令のスピードを速くし、戦いは連戦連勝、破竹の勢い
すると黒鉛の産出国イギリスから黒鉛の輸出を止められる
黒鉛に硫黄を混ぜてかさ増しを試みたが、ポキポキ折れやすい
 
困ったナポレオンは、折れない芯を作るために
天才科学者二コラ=ジャック・コンテに命じる
気球を使った航空部隊や黒鉛で作る大砲を研究、
後の画材であるコンテもこの人物が語源
コンテは、大砲の弾と同様に黒鉛に
粘土を混ぜて焼き固め、折れない強い芯を作ることに成功
 
粘土を混ぜて焼き固める方法は、
現代でも使われている画期的な製法だった
 
1800年代のドイツでは、
芸術家や貴族に便利な鉛筆は大人気だった
あのベートーヴェンも鉛筆と楽譜を持ち歩き、
何かひらめいた時に、どんな場所でも書けるようにしていた
しかし高価で一般人は買えない
そこで六角形の形や長さを決めて大量生産し、
世界最古の鉛筆メーカー ファーバーカステル社が現代で使われる鉛筆を開発

(234)

●大根は白いのに、たくあんが黄色くなるワケ
東海漬物によると
大根は、発酵が進むと自然に黄色く変色するから
 
たくあんの材料となる大根は、11月から1月にかけて収穫
塩とヌカをまぶし、3か月間で1年分を漬ける
漬け込んで1か月のたくあんは、まだ白い
漬け込んで長ければ長いほど、色がより黄色くなり味も濃くなる
漬け込んで1か月のものを、白いたくあんとして、
漬け込んで1か月以上のものを、黄色いたくあんとして順次出荷される
なので同じ商品のたくあんでも時期によって色が違う
 
大根の辛み成分の一つ、4-メチルチオ-3-ブテニルイソチオシアネートが、ヌカによって発酵が進み、黄色い色素に変化する
 
●2月以降に店頭に並ぶ白い大根の漬物の多くは、たくあんではなく塩漬け
冬以外にもビニールハウスやその季節の旬の大根を使い、
ヌカで発酵させずに塩で漬けて1か月以内に出荷するもので、
たくあんより味がさっぱりしており、1年中白い状態で販売されている

(674)

ちくわの原料は、魚のすり身だが、
●おでんのちくわぶの原料は、小麦粉
 
その造り方は、小麦粉に水を加えて、よく混ぜ合わせる
分厚い板状の生地に、
それをローラーで何度も伸ばし、薄い生地に
伸ばした生地を棒に巻き付け、
ちくわぶ専用の型でギザギザを成形
約20分蒸し上げ、1日水に浸けて完成
 
水分を吸って大きく膨らみ、
柔らかいモチモチした食感のちくわぶになる
 
昔 魚のすり身が高価だったため、
ちくわの代わりに小麦粉で作られたのがはじまり
麩のように小麦粉で作ることから、
「ちくわ」+「麩」で「ちくわぶ」と名付けられた

(1147)

●原料が同じ白味噌と赤味噌の違い
 
どちらも原料は大豆で、
大豆を水に浸けた後、熱を加えるのは一緒だが、
赤味噌は、大豆を蒸して加熱
白味噌は、大豆を煮て加熱している
 
大豆を蒸すと茶色く仕上がるが、
大豆を煮ると茶色くするために
必要なアミノ酸が湯に溶け出して白くなる
さらにより白くするために麹を多く使用する
そのため白味噌は、高い美肌効果が期待できる

(159)

●カイロの原料の2~3割は塩水
 
鉄粉を急激に錆びさせ発熱させるためには水分と塩分が必要
カイロの中身の2~3割が、塩水
 
大量の水をが漏れないように、
園芸用の土:バーミキュライト、木の粉、
オムツにも使われる吸水性ポリマーなど
保水力のある材料が入っている
 
酸素を通さない袋からカイロを出すことで
酸素を取り入れ、鉄粉の酸化が始まり、発熱する

(337)

●鉄やすりは、仕上げの工程で味噌を塗っている
 
鉄やすりのベースとなる鉄の棒をプレスして成形
表面をやすり状に削る
そして食用の味噌を水で溶かし、やすりを浸す
味噌を塗ったまま しばらく乾燥させる
最後に800℃の鉛の中に入れて、硬度を高める
 
味噌を塗っておくことで、
味噌に含まれる炭素をやすりが吸収し硬くなる
さらに やすりの目に鉛が詰まるのを防いでくれる
 
ちなみに江戸時代からすでに
やすりに味噌を塗って仕上げていたという

(948)

●水の圧力を使って立体物に絵を貼りつける水圧転写
 
まず貼りたい写真をプリントアウトする
紙から絵がついたフィルムを剥がし、水に浮かべる
 
絵に特殊な薬剤を吹きかけると
フィルムが溶け、絵のインクだけが残る
 
その絵に立体物を押し当てれば、
水を圧力が均等にかかり、絵を貼りつけることができる
 
塗装ではできない細かいデザインや
印刷に向かない凹凸のある素材に付けられる

(259)

食材の乾燥を防ぎ、食べ物の保存に欠かせないラップ
 
●サランラップの原料の7割は、塩
 
株式会社クレハ:吉田圭一によると
食用ではない塩でメキシコやオーストラリアなどから輸入し、
工業塩からできた成分7割と
エチレンなど石油由来の成分3割を使用する
合成した粉を高温で溶かし、
液状にして薄く伸ばしていく

(1784)

1963年に誕生した瞬間接着剤アロンアルファ
ほんの少しの量で瞬間的に強力にくっつける接着剤
 
東亞合成株式会社:柴田加奈子によると
●アロンアルファの強い接着力の仕組み
 
アロンアルファの原料は、シアノアクリレートと呼ばれる液体
水分に触れると固まる性質を持つ
シアノアクリレートは、元々分子がバランバラな状態で液状になっている
空気中のわずかな水分に触れた瞬間、
分子がガッチリ手を組み、固い樹脂状に変化する
その樹脂が接着面に強く引っ付き、はがれにくくなる
 
アロンアルファを速くくっつけるには、
接着剤を着ける反対側をタオルで湿らしておくと良い
 
アロンアルファを指にくっつけた場合、
熱に弱いので温度が高めのお湯につけるとはずすことができる

(4121)

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